孫正義育英財団、第5期支援人材31人を決定

~高い志と異能を持つ国内外の若手人材を支援対象として最大5年間認定、希望者には支援金を給付~

公益財団法人 孫正義育英財団(代表理事:孫 正義、以下「当財団」)は、第5期支援人材として12歳から21歳の31人を決定し、準財団生として支援することをお知らせします。

第5期支援人材には、現生動物の生態から生物の進化を研究する中学生や、新型コロナウイルス感染予防のために超音波技術とAIを活用した社会的距離測定器を開発した高校生、15歳でインドにおける食の格差を是正するための社会事業を設立した高校生など、さまざまな分野において高い志で取り組む若手人材が選ばれました。また、第5期支援人材において初めて、新規認定者のうち外国籍を有する人材が半数以上となりました。なお、昨年準財団生として認定した第4期支援人材については、審査通過者をこのたび正財団生として認定しました。

■財団生概要(2021年7月1日時点)
1.人数(第1期支援人材~第5期支援人材)240人
2.年齢構成 
最年少:10歳、最年長:28
10歳~14歳:34人(14%)、15歳~19歳:61人(25%)、20歳~24歳:79人(33%)、25歳~29歳:66人(28%)

※ 初年度の1年間を準財団生として認定し、1年間の活動実績をもって正財団生としての認定可否を判断します。準財団生に対しても、支援金給付や支援人材向け施設の無償提供、当財団主催イベントへの参加などの支援を行います。準財団生認定期間を含む最大5年間、財団生として在籍可能で、1年に一度延長希望を確認します。ただし、正財団生が満29歳に達したときは、それ以降で最初の事業年度末日をもって正財団生資格の有効期間を満了したこととなります。また、正財団生が資格有効期間満了時に23歳以下で、期間延長を希望する場合は、改めて選考のうえ、有効期間を5年間延長することがあります。

第5期支援人材の5人に、それぞれの思いを聞きました。なお、当財団のホームページ(https://masason-foundation.org/scholars/)に財団生の自己紹介を順次掲載します。

・大塚 蓮(おおつか・れん)さん・12歳
現生動物の生態から生物の進化を研究し、さまざまな受賞歴のある大塚さんは、「生物学だけでなく、物理学、工学、プログラミングなども学び、興味の幅を広げていきたいと思います。他の財団生の研究について聞いたり、意見交換できることをとても楽しみにしています。将来は、宇宙などの新しい環境に生物が適応するために、火星移住計画や月移住計画に協力できるような人になりたいです」と話しています。

・宇枝 礼央(うえだ・れお)さん・13歳
複数のプログラミングコンテストでの受賞歴がある宇枝さんは、「自分の信じた道を思い切り突き進んで行きたいです。財団が主催する、各分野の専門家や有識者による講演会やネットワーキングイベント、他財団生との交流を通じて、新しいことを学び、自分の可能性を広げていきたいです。また、学んだことを生かし、ゲームの制作や新しいアルゴリズムを生み出す研究にも挑戦したいです」と話しています。

・Neha Shukla(ネハ・シュクラ)さん・16歳
テクノロジーを活用し、新型コロナウイルス感染症、気候変動問題などグローバルな課題の解決を目指すネハさんは、新型コロナウイルス感染予防のために超音波技術と人工知能を活用した社会的距離測定器を開発し、現在は神経変性疾患を診断するツールの開発に取り組んでいます。「私の使命は、社会問題を解決すること、世の中にポジティブな変化をもたらすこと、そしてSTEMやイノベーションの知識をシェアすることで、世界中の学生に刺激を与えることです。また、私が掲げる『イノベーションを通じて10億人に影響を与える』という目標も、財団の支援があれば実現可能であると信じています」と話しています。

・Sriya Chintalapalli(スリヤ・チンタラパリ)さん・17歳
拡張現実とブレイン・コンピュータ・インターフェース技術を用いたメンタルヘルス患者向けのプロジェクトに取り組むスリヤさんは、「私には、次世代のユビキタスインタフェースを構築し、ハードウエアを介さずに空気のように、現在デジタルデバイスが提供するあらゆる機能を利用できる未来をつくるという構想があります。テクノロジーによって、人々のニーズを識別し、それを瞬時に提供することが可能になるでしょうし、障がいのある人もない人も同じようにテクノロジーに接することができるようになるでしょう。私は、卓越した存在、これまでなかったような大きなインパクトを及ぼすような存在になるには、ユニークな知識と経験、そしてユニークな人々と関わることが必要だと考えています。専門分野は違えど、それぞれがしっかりと活動を進める財団生から刺激を受け、その姿勢なども学べることを大変楽しみにしています」と話しています。

・Brendon Matusch(ブレンドン・マトゥッシュ)さん・17歳
14歳で電動ゴーカートをベースにした自動運転車を開発、15歳で暗黒物質検出実験における背景放射の分類のための機械学習技術を開発し、さまざまなコンテストで受賞歴のあるブレンドンさんは、「 孫正義育英財団の一員になれたことを大変うれしく、光栄に思います。また、他財団生と交流し、アイデアを共有するのをとても楽しみにしています。私は、これからもロボット工学と機械学習の研究を続けていきたいと考えています。まだこれらの技術が活用されていない多くの産業においても、ロボット工学と機械学習による自動化で人々がより安全に働ける大きな可能性があると信じています。また、ロボットが自発的に学習することを可能にする人工好奇心の研究も続けていきたいと思っています。人工好奇心は、音楽や芸術などの創造的な分野でのAIの応用への道を開く可能性があるものです」と話しています。

<公益財団法人 孫正義育英財団について>
高い志と異能を持つ若手人材に自らの才能を開花できる環境を提供し、人類の未来に貢献することを目的として、ソフトバンクグループ代表 孫 正義が2016年12月に設立しました。高い志と異能を持つ若手人材が、新しい価値観や最新のテクノロジーに触れることや仲間と交流することなどにより、自らの可能性をさらに広げ、未来をつくる人材へ成長するための支援を行っていきます。
詳細は当財団のホームページ(https://masason-foundation.org)をご覧ください。