孫正義育英財団、第6期支援人材34人を決定

最年少は7歳
高い志と異能を持つ国内外の若手人材を支援対象として認定、希望者には支援金を給付

公益財団法人 孫正義育英財団(代表理事:孫 正義、以下「当財団」)は、第6期支援人材として34人を決定し、2022年7月1日から準財団生として支援することをお知らせします。

第6期支援人材には、6歳で「最年少コンピュータープログラマー」としてギネス世界記録に認定された8歳の学生や、完全人工心臓の実用化を目指す12歳の学生、15歳で納豆菌由来の生分解性プラスチック素材を開発し、安定的に製作する方法を確立した18歳の学生など、さまざまな分野において高い志で取り組む若手人材が選ばれました。なお、昨年準財団生として認定した第5期支援人材については、審査通過者を同日付で正財団生として認定します。

■財団生概要(2022年7月1日・予定)
1.人数(第1期支援人材~第6期支援人材):194人
2.年齢構成:最年少:7歳、最年長:28歳
      10歳未満:2人(1%)、10代:102人(53%)、20代:90人(46%)

※初年度の1年間を準財団生として認定し、1年間の活動実績をもって正財団生としての認定可否を判断します。準財団生に対しても、支援金給付や支援人材向け施設の無償提供、当財団主催イベントへの参加などの支援を行います。財団生認定期間は、在籍する教育課程の修了時期を加味した上で個々に決定します。ただし、正財団生が満29歳に達したときは、それ以降で最初の事業年度末日をもって正財団生資格の有効期間を満了したこととなります。また、正財団生が資格有効期間満了時に23歳以下で、期間延長を希望する場合は、改めて選考のうえ、有効期間を延長することがあります。

第6期支援人材の6人に、それぞれの思いを聞きました。なお、当財団のホームページ(https://masason-foundation.org/scholars/)に自己紹介を順次掲載します。

・Kautilya Katariya(カウティリヤ・カタリヤ)さん・8歳
6歳で「最年少コンピュータープログラマー」としてギネス世界記録に認定され、現在はプログラミング、アルゴリズムなどさまざまな大会で大学生やソフトウエアの専門家と肩を並べて競っているカウティリヤさんは、「孫正義育英財団の一員として知識を広げ、将来は数学、プログラミング、アルゴリズム、人工知能の分野で貢献したいです」と話しています。

・張 契洙(チャン・ソルス)さん・12歳
全国児童才能開発コンテスト(主催:公益財団法人 才能開発教育研究財団)など多数の受賞歴がある張さんは、完全人工心臓の実用化を目指して取り組んでいます。第6期支援人材に認定されるにあたり「私には手術を受けることができない発展途上国の心臓病患者に人工心臓を無償で提供する、という夢があります。この実現のためには、常識を変える必要があります。さまざまな困難や孤独にも耐えなければなりません。困難を乗り越え、第一線で活躍している孫正義育英財団の皆さんと知識を共有し、成長したいと考えています。そして与えられた時間の中で、完全人工心臓の実用化を目指し、努力を続けていきたいです」と話しています。

・Aneka Mulgund(アネカ・マルガンド)さん・15歳
機械学習を応用することでエネルギーの長期貯蔵を可能にする電池膜の材料設計を行うプロジェクトに取り組み、将来的に北米の送電網を通じて24時間365日、低炭素電力の安定供給を目指すアネカさんは、「孫正義育英財団の一員として、これまでに作った機械学習モデルを実験室でテストすることで、私の取り組むプロジェクトを具体化したいと考えています。また、財団生と一緒に学問分野の垣根を越えたプロジェクトに取り組みたいと考えています」と話しています。

・Demetrios Yuji Economou(ディミトリオス・雄児・イコノム)さん・16歳
11歳でギフテッドプログラムに合格し、13歳で高等学校の数学を修了したディミトリオスさんは、「私たちは、宇宙探査の新時代を担う『マーズ(火星)・ジェネレーション』ですが、世界情勢を鑑みると、近い将来宇宙で資源を巡った紛争が起きることは避けられないかもしれません。紛争の危機を避けるため、専攻のSTEM以外にも政治、歴史なども学び、そして多国籍、多文化、多言語のバックグラウンドを生かすことで、JAXA、 ESA、 NASA の架け橋になりたいです。孫正義育英財団の一員になれることは大変光栄で、責任も感じています」と話しています。

・大城 彩奈(おおしろ・あやな)さん・18歳
15歳で納豆菌由来の生分解性プラスチック素材を開発して安定的に製作する方法を確立し、16歳で感染症拡大の数理モデル構築に関する共同研究を海外の学生と行った実績を持つ大城さんは、「私は人々のQOLを向上させる新たなモノや価値を作ることに興味があり、その興味に基づいたさまざまな研究に取り組んできました。孫正義育英財団の一員になることで、研究や学びの場が広がることを大変楽しみにしています。今後は、開発中の生物発光タンパク質を用いた唾液中グルコースセンサーの精度向上に引き続き取り組むとともに、この技術を応用して世界中で研究されているがいまだ定量化ができていない『かゆみ』を数値化する手法を探究していきたいと考えています」と話しています。

・Pavan Jayasinha (パバン・ジャヤシニャ)さん・18歳
量子コンピューティングと機械学習が交わる分野でプロジェクトを構築することに注力し、現在はエヌビディアのGPUの互換性をグーグルの量子機械学習ライブラリ TensorFlow Quantumに統合するプロジェクトにグーグルのメンターとともに取り組んでいるパバンさんは、「孫正義育英財団の一員になることで、機械学習、量子力学、計算、数学の複数分野にわたる真に深い技術的なスキルセットのインキュベーションに注力し、今後数年で直面するであろう課題に対応できるようになりたいと思っています。5年後の自分の姿はまだ分かりませんが、毎週の前進を大切にし、技術的問題を解決できるようになりたいと考えています」と話しています。

※ESA:欧州宇宙機関

<公益財団法人 孫正義育英財団について>
高い志と異能を持つ若手人材に自らの才能を開花できる環境を提供し、人類の未来に貢献することを目的として、ソフトバンクグループ代表 孫 正義が2016年12月に設立しました。高い志と異能を持つ若手人材が、新しい価値観や最新のテクノロジーに触れることや仲間と交流することなどにより、自らの可能性をさらに広げ、未来をつくる人材へ成長するための支援を行っていきます。
詳細は当財団のホームページ(https://masason-foundation.org)をご覧ください。